選挙の街頭演説について考えてみる
昨日書いた上記の記事にこんな反応があった。
すごいぞ。選挙期間中、野党が街頭演説で訴えてた内容しか書いてない! → だから野党は駄目なんだよ国民の気持ちを想像しろよバカ野郎 - モノシリンの3分でまとめるモノシリ話 https://t.co/G7TkwYfDti
— 柴犬(犬党統一候補) (@tmfm21) 2016年7月18日
本当にそうか。では確認してみることにする。私が野党,特に野党第1党である民進党に言ってほしかったことを超要約すると下記の2点。
1.統計を根拠にしたアベノミクス失敗を説明できていること。つまり,給料がそのままなのに物価だけ上げたので消費が冷えたことを説明していること。
2.与党が勝つと残業代ゼロ法案が通ってしまうこと。
全部見ているとキリがないので民進党の有名人の街頭演説を中心に見てみる。
まずは岡田代表。第一声。
まず憲法に触れている。明らかに憲法メイン。経済には触れているが,アベノミクスがどう失敗しているか説明できていない。残業代ゼロ法案には全く触れていない。
動画の再生回数は1126回。
こちらは最後の訴え。完全に憲法にしか触れていない。再生回数は890回。
次は蓮舫氏。憲法には一言も触れていない。逆にこれはいいと思う。だが,アベノミクス失敗については全く説明できていない。なぜ失敗したのか理解していないのだと思う。残業代ゼロ法案には一言も触れていない。
ところで,岡田さんよりはるかに演説うまい。再生回数2163回。
次は海江田,江田,小川の3氏。憲法には言及しているがその他がメイン。
江田氏はうまくアベノミクスの失敗を説明できている。この人はちゃんと理解できている。非常に端的で分かりやすい。私は正にこういう説明を求めている。
しかし・・・やはり3氏いずれも残業代ゼロ法案には触れていない。再生回数は173回。
有名どころだけ見てみたが,残業代ゼロ法案には誰も触れていない。そしてアベノミクスの失敗をきちんと理解して説明できているのは江田氏だけ。おそらく彼だけは統計データをきちんと分析したのだと思う。
「野党が街頭演説で訴えてた内容しか書いてない」というのは,文意からすれば少なくとも民進党の議員全員が私が言ってほしかったことを言っていると読めるのだが,そうではないようである。5人見たが当てはまっていないのだから。
冒頭のツイートをした人は,私が昨日の記事に書いたことをよく理解していないのだろう。
この他「『野党は憲法のことばかり』という前提自体がツイッター世論のような結論ありきのバーチャルな世界で作られた幻想であり,現場はちゃんと社会保障や経済対策に関する訴えの方が多かった」というコメントもあった。
ポスターに3分の2阻止を掲げて憲法を前面に押し出し,選挙後も「憲法改正について争点隠しをされた」と岡田代表自身が述べている。テレビや新聞も民進党がそのような争点設定をしていたという報道をしている。
これで「野党は憲法のことばかり」という印象を受けない方がおかしいのではないか。
有権者は全員もれなく民進党の街頭演説に足を運び,それができない人は動画でチェックをしなければならないとでも言いたいのであろうか。
上記のコメントをした人はひょっとして民進党の関係者だろうか。だったら強く言いたい。そのように素直に反省できないから国民から支持されないのではないか。
有権者の具体的な姿が想定できていない。今回の投票率はたったの54.7%。国民の約半分しか選挙に行っていない。
民進党がアピールしなければいけないのは,選挙に来なかった有権者達。その人達は果たして街頭演説をわざわざ聞きに来る人達だろうか。聞き逃したらわざわざ動画で見るだろうか。再生回数を見てもらいたい。岡田代表の動画ですら,私が作った「アベノミクスによろしく」の再生回数(1万1000回以上)の足元にも及んでいない。
結局有権者の大半はテレビや新聞で切り取られた街頭演説の一部を見るだけ。わざわざ見に行くのは熱心な支持者か,政治に関心の高い人だけだろう。
そして新聞やテレビが報道する場合,時間が限られているため,どうしても分かりやすいフレーズを切り取って報道することになる。
その結果,安倍政権を支持していない私ですら,強く印象に残ったのは安倍総理の「気をつけよう,甘い言葉と民進党」であった。
民進党は「どう報道されるのか」を意識した街頭演説はできていたのか。
こういう指摘をすると「じゃあどうすればいいんだよ」と言われそうなので例を示す。
私なら,アベノミクス失敗を印象づけるフレーズとして「スタグフレーション」を使う。もちろん,選挙期間になってからいきなりそんな言葉を使われても分からないので,選挙の前から繰り返し言い続けて浸透させることを試みる。
私が「アベノミクスによろしく」を作り始めたのは今年の4月。そのころには既に2015年までの暦年統計資料は揃っていた。だから参院選の相当前から,根拠をもって「スタグフレーション」と指摘し,その浸透を試みることは可能だったと思う。
アベノミクスとひっかけて「アベノスタグフレーション」を名付けても良いだろう。このようにキーフレーズを作ることで新聞やテレビに取り上げられやすくなると思う。
ただでさえ選挙に興味が無い人達に興味を呼び起こさなければならないのだ。徹底的に伝えることを絞り込み,分かりやすくしなければならないだろう。
民進党がそういう工夫をしていたようには見えない。
むしろ自民党の方がうまかった。アベノミクスの失敗をうまく覆い隠し,都合の良いところだけアピール。あのテレビCMが正にそうである。あとは野党の悪口。この野党の悪口がまた分かりやすいので,新聞・テレビで報道されたときによく記憶に残る。
よく言えば自民党は有権者の心理を的確に捉えている。相当優秀な選挙参謀がいるのではないか。
ところで,いくら街頭演説が現場で盛り上がっても,テレビや新聞がそれを伝えなければほとんど意味が無いのではないか,と私は今回の選挙で思った。
それは三宅洋平氏が落選したからである。
この動画の再生回数は今日の時点で72万回を優に超えている。時間も長いのにこれは驚異的である。現場に集まった人もたくさんいただろう。
しかし,彼は惨敗してしまった。あまり目立っていたとは思えない横粂氏にすら負けた。
彼より街頭演説で人を集めた人はいないし,彼より街頭演説動画の再生回数が多い人もいないだろう。でも,落選してしまった。
新聞・テレビで全く取り上げられないとこういうことになるのだと思う。
だから野党は駄目なんだよ国民の気持ちを想像しろよバカ野郎
あえてこの記事では感情的な汚い言葉を使う。そういう言葉遣いが嫌いな人は読まないでほしい。
参院選は野党の惨敗に終わった。
野党共闘の成果は一定程度あったかもしれないが負けは負け。
この結果を受けた下記の藤田孝典さんのツイートに私は心の底から共感した。
いつまで日本の左派はダメなのか。いつまで憲法や安保にこだわって、人々のリアルな要求である生活や労働の改善をメインに語れないのか。とことん負けないと気がつかないのかもしれない。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2016年7月14日
本当にそのとおりだ。
どうも今回の参院選で野党(左派)は憲法を争点にするんじゃないかと危惧していたがそのとおりになった。
世論調査見てんのか馬鹿野郎!勝つ気があんのかお前らは!
朝日新聞の調査によると,参院選で投票先を決めるとき重視する政策のうちで,憲法は下から二番目である。なお,安保は下から三番目。
上記記事から円グラフを引用する。
野党よ。左派よ。この世論調査が目に入らんのか。憲法を重視すると言っているのはたったの10%だ。
何度でも言ってやる。この大馬鹿野郎。
国民の気持ちを考えろ。
国民が興味があるのは自分の生活に身近な問題ばかりだ。この世論調査から国民の切なる声を聞き取れよ。生活が苦しくて将来に不安がある人が多いんだよ。それを政治にどうにかしてほしいと思っているんだよ。だったらその声に応えるのが政治だろうが。
一番興味関心が高いのは社会保障。そして,社会保障費を捻出するには結局経済が上手くいかないといけない。子育て支援も同様。
つまるところ,経済が良くならないとダメなのだ。だから「争点はアベノミクス」で良いのである。
この円グラフを見て,左派は「憲法への関心が低い。もっと関心を高める努力をしなければ!」と考えるのだろう。で,頑張って憲法をアピールしたがあえなく撃沈した。投票率は超低かった。
だから勝てないんだよ。「国民は憲法に関心が無い。だから憲法を争点にしたら絶対に勝てない」という現実的な判断をしろよ。自分たちの認識がずれまくっていることにいい加減気づけ。
お前らが興味あることじゃなくて「国民が」興味あることが重要なんだよ。
「まず,3分の2を取らせないこと」という民進党のスローガンを見て「まず,3分の2って何のこと?」と思った人が多いんじゃないか。そしてその疑問を解消するためにちゃんと調べる人がどれだけいるのだろう。
そして,ちゃんと調べたところで「まあ結局国民投票で決めるんでしょ。じゃあ発議ぐらいできたっていいんじゃないの」と思ってしまうだろう。
さらに「3分の2を取らせないとか言ってるけどあんたらは何をしてくれんの。社会保障は?経済政策は?結局何がしたいの?」とも思うだろう。
そりゃあ野党に入れたくなくなるよ。政治に関心の高い左派にしか受けないスローガン掲げて撃沈して結局3分の2を取られている。
左派内で憲法熱く語って留飲を下げ合って何の意味がある。
憲法が重要ではないとは言わない。だが,勝てなきゃ意味がないんだよ。真剣に勝つことを考えろよ。
だから「パヨク」とか言われてバカにされるのだよあなた達は。
何度でも言ってやる。この大馬鹿野郎。
「アベノミクスによろしく」を読んだ方はもうわかっていると思うが,アベノミクスは想像を絶する大失敗に終わっている。給料はそのままなのに物価だけが上がったので異常に消費が冷え込み,経済がはっきりと停滞した。
増税でただでさえ物価が上がるのに,そこに円安による物価上昇が追い打ちをかけたので,実質賃金が大幅に下がり,国民の生活は明らかに苦しくなった。しかし,国民は生活が苦しくなった一因がアベノミクスにあることに全く気付いていない。
なんで野党がそこを指摘しないんだよ。せっかくアベノミクス失敗を証明できる統計データが出そろったのになぜそれを生かさないんだよ。統計データは参院選のずっと前に公表されているのだから,それを分析してアベノミクス失敗を国民に周知するのは十二分に時間があっただろうが。
さらにここでもう一点指摘することがある。それは野党が労働問題について全く触れていないことである。
「続:アベノミクスによろしく」で指摘したが,与党は必ず「残業代ゼロ法案」を通そうとしてくる。これが通ってしまえばより長時間労働に拍車がかかる。過労死,過労自死,過労うつがさらに増える要因になるだろう。ただでさえ違法な残業代不払いが蔓延しているというのに,その状態が追認されてしまうだけだ。国民の命と健康に直結する大問題である。
詳しくは下記リンク先にあるとおりである。「時間ではなく成果で評価する制度」なんて真っ赤な嘘。
http://black-taisaku-bengodan.jp/burahou/
正に国民の生活に直結する超問題法案である。そしてこの法案は紛れもなく「アベノミクス第3の矢」の中心的存在である。だから「アベノミクスの是非」という主要争点からもずれない。
アベノミクスを継続すれば,金融緩和により物価が上がってさらに生活が苦しくなる上に,残業代がゼロになって際限なく長時間労働をさせられる。これをアピールすればさすがに与党に投票する気はなくなるだろう。与党を選んでも何の得も無いのだから。
本当に勝ちたいならこの点を指摘しろよ。あなた達は本当に勝つための戦略を立てたのか。
ところで,批判だけでは足りない。「我々は与党と違ってこういうことができる」というのを最大限アピールしなければならない。
ここで,民進党は自民党との根本的な違いをもっと国民に周知させるべきだと思う。
つまり,「労働者側政党」対「使用者側政党」という構図をもっとはっきり認識させなければならない。
この構図を理解している国民は少ないと思う。
今の日本は明らかに使用者側が強くなり過ぎている。だから長時間労働が蔓延してブラック企業が大量発生している。少ない正社員を残業代ゼロで長時間働かせて人件費を削り利益を上げるというビジネスモデルが定着してしまっている。
最近ではそれが正社員だけではなくアルバイトにも及び,「ブラックバイト」という言葉が生まれた。
この状態を是正できなければ,ますます少子化は進む。また,「長時間労働」が女性の正社員化への障壁となる。若者達が使い潰されて国を支える働き手が減る。生活時間が減るので消費も伸び悩む。悪いことばかりだ。
長い目で見て,この長時間労働は必ず日本経済の停滞要因となる。いや,もうなっていると言っていいかもしれない。私は長時間労働の撲滅こそが日本の最大の課題だと思っている。
そして,自民党では長時間労働を撲滅できない。「残業代ゼロ法案」という長時間労働をますます助長する法案を提出しているからである。使用者側政党だからこんな法案を提出することになる。
他方,支持母体が労働組合である民進党が与党だったらこのような法案が提出されることは絶対に無かったであろう。
私は,長時間労働の会社に勤務した経験がある。私はそこに日本の縮図を見た。これを放置しては絶対にいけないと確信した。こんな働き方で定年までもつわけがない。
会社は屁理屈をこねくり回して残業代を全く払わなかった。そうすると,残業させてもコストがかからないから残業させ放題になる。残業代ゼロ法案推進者は「残業代が出なければさっさと帰るだろう」というが全くそんなことはあり得ない。みんなもたなくなってどんどん辞めていった。辞めずに頑張る人の中にはうつ病で会社に来れなくなった人が相当数いた。こんな会社は日本中にたくさんあるだろう。
この状態を是正できるのは労働者側政党しかないと思っている。
「長時間労働を撲滅し,人間らしく生きられる日本を作る」例えばこういったことをアピールしてほしいのである。繰り返すが,残業代ゼロ法案を提出するような使用者側政党である自民党ではこれは実現できない。口先では言うだろうけど。
他の分野では良い政策をアピールしても自民党にパクられてしまうかもしれない。が,労働はそうではない。自民党の支持母体が経団連である以上,自民党は真に労働者側に立った政策を実現できない。民進党が最も自民党との差別化を図れる分野は「労働」なのである。
そして,長時間労働を撲滅することは経済発展にもつながる。下記のスライドで小室淑恵さんが説明しているとおりである。非常に分かりやすくて説得力がある。是非読んでいただきたい。人口減少化社会に突入した日本において,それでも経済を維持・発展させるためには,長時間労働を撲滅することが必要不可欠なのである。
http://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/kihon/kihon_eikyou/kaisai/13/pdf/shiryo_1_4.pdf
長時間労働の撲滅はすぐには達成できないだろう。だが,達成できれば日本経済の成長につながると私は思っている。つまり,これは経済対策にもなる。
アベノミクスは端的に言えばお金を大量供給すれば経済が良くなるという話だ。だが,そんな楽な話があるわけないだろう。現に大失敗した。何でもそうだが,努力もしないで結果はでないということである。
「長時間労働の撲滅」を経済対策として掲げることは,目先の利益を追求して楽な道を選んでいる「アベノミクス」と好対照になる。楽な道ではなく,国をあげた努力が必要になる。そしてこれは労働者側政党である民進党にしか実現できないと私は考えている。
ケンポーケンポー言ってないでこういう国民の生活に密着した大局観を示してくれよ。
自民党が強いんじゃない。あんたらが弱すぎるんだ。国民の気持ちを想像しろよ。
それから共産党にも言いたいことがある。
いいかげん党名と綱領を変えろ。
社会主義・共産主義が失敗したことは歴史的に証明されたのだ。その実現を目指して一体何になるというのだ。本気で国民のことを考えているのか。
共産党が非現実的な党名と綱領を維持していることが,左派に対する偏見を生むひとつの要因となっていると私は思う。
左派が強すぎてもダメだが,弱すぎてもダメなのだ。大事なのは右派とのバランス。
民主主義を本気で守りたいならその無駄なプライドを捨てろ。
あなた達のくだらないプライドとこの国の未来,どっちを優先するのか。
せっかくど真ん中に打ちごろの球(アベノミクスの是非)がきたのに,それを見逃してわざわざ絶対にヒットにならないボール球(憲法)に手をだして見事に空振りした。
今回の選挙はそんな選挙だったと思う。
だから野党は駄目なんだよ。国民の気持ちを想像しろよバカ野郎。
↓アベノミクスの失敗と原因を6分で解説した動画がこちら
映画「HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス」の感想・評価(ネタバレなし)
安倍総理が増税を延期するか否かで麻生さんや谷垣さんともめてるらしい。
増税延期は,景気が上向かないのが原因。
それって,アベノミクス失敗を自認したということだよね。
というわけで,今日は映画「HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス」を見に行った。
前の文章と脈絡が無いって?うるせぇよ。パンツ被って寝てろ。
見に行ったのは渋谷のとある映画館。ここは初めて行った。
この映画館,自動券売機が無い。
窓口のおねーちゃんに口頭で見たい映画を伝えないといけない。
「変態仮面が見たいです。」って,伝えないといけない。
なんという羞恥プレー。
しかも,車通りの多い場所なので,大きい声で言わないと多分聞こえない。。
俺「へ・・・変態仮面が見たいです。」
おねーちゃん「すいません,ちょっと聞こえないんですけど。」
俺「変態仮面が見たいです。」
おねーちゃん「まだ足りない。」
俺「変態仮面が見たいです!」
おねーちゃん「許す。」
おねーちゃん・・嫌いじゃないぜ,このやり取り・・・・。
受付でほのかな羞恥プレーを堪能した俺はこじんまりした映画館に入った。
前回の変態仮面はPG12指定(12歳未満に対しては,成人保護者の助言や指導が適当とされる指定)が入っていた。
内容は思いっきりR指定が入ってもおかしくないものだったが。
今回はPG12指定すら入っていない。
ということは,前回やり過ぎだったので,今回は少しマイルドにしたのだろうか。
と,思いきや・・・
そんなことは無かった。
むしろ前回より振り切っていたかもしれない。
これを何の制限も無く許してしまう映倫の懐はユーラシア大陸よりも広い。
主役の鈴木君もヒロインの清水さんも朝ドラに出演して今や若手を代表すると言ってよい俳優。
それが,,,,振り切っている。前回はまだそれほど有名では無かったが,あれから色々な経験をしたせいか,演技に磨きがかかっていた(と思う。)
ムロツヨシは前作よりキモさが増していた。
脇役だが俺が一番好きだったのは片瀬那奈。抜群に振り切っている。振り切り過ぎている。本当にSM女王なんじゃないかあの人。
映画全体を通して,ギャグセンスが本当に秀逸。間が絶妙だった。
くだらないことこの上ない映画だが,非常に満足した。
終了後,この映画を見に来た変態達は一体どういう奴らだろうと館内を見回してみた。
女性の方が多かった。
こ,この変態どもが。
だがそれでいい。
帰りのエレベーターに乗ろうとすると,女性がぞろぞろ乗ってきて,男性が俺一人の状態になった。
お互いに「あなたも変態なのね」という微妙な空気感が生まれた。
そして,そこにおそらく70代ぐらいと思われる老紳士も乗り込んできた。
ちょっとはにかみながら。
老紳士よ。あなたもか。
かくして変態達を満載したエレベーターは粛々と下降を始めたのであった。
こんなに幅広い層に変態がいるなんて。
日本の未来は明るい。もはやまぶしすぎて見えない。