モノシリンの3分でまとめるモノシリ話

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作者の連絡先⇒ monoshirin@gmail.com

拝啓,ネトウヨ様。~アベノミクスの被害に気付いていないあなた達へ贈る手紙~

拝啓,ネトウヨ様。

 

あなた達は思いっきりアベノミクスの被害に遭っているのですが,それに全く気付かずにアベノミクスを擁護しているように見えますので,この手紙を贈ります。

長い長い手紙ですが,これを読んで自分が被害に遭っていることにどうか気づいてください。

 

実質的に給料下げられちゃったよ。

 

野党が耳にタコができるほど繰り返し言っていることですが,主にアベノミクスの影響で実質賃金が思いっきり下がりました。

あなた達はこれについて「非正規雇用が増えたから平均値が下がっただけ」と言う政府の言い分を盲信していますね。

それ,ウソですから。

下記のグラフを見てください。

これは,左軸に実質民間最終消費支出,右軸に名目賃金,実質賃金,消費者物価指数の3指数を取ったグラフです。全て年度の数字。

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名目賃金指数と実質賃金指数は厚生労働省「毎月勤労統計調査」を元に作成。

※実質民間最終消費支出は内閣府の統計データを元に作成。

 

「非正規が増えたせいで平均値が下がった」というのであれば,名目賃金(オレンジ線)も下がるはずですね。でも下がっていません。2013年度~2015年度を見てください。下がるどころか微妙に上がっていますね。わずかに0.5ポイントだけ上がっています。

 

実質賃金が下がったのは物価を急に上げたからです。

実質賃金指数=名目賃金指数÷消費者物価指数×100ですから,名目賃金の伸びを物価上昇が上回れば,実質賃金が下がることになります。

グラフをもう一度見て下さい。急激に物価(赤線)を上げたものだから,実質賃金(緑線)が「墜落」しているのが分かるでしょう。

さらに,下記のグラフは正社員だけの実質賃金の推移を示したものです。

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正社員の実質賃金だけを見ても,大きく下がっているのが分かるでしょう。直近の2015年度は,アベノミクス前の2012年度と比べて3ポイントも下がってます。あのリーマンショックの時よりも低い水準です。

非正規雇用が増えたから平均値が下がっただけ」という言い訳が大嘘であることが分かりましたか。

 

2015年度の消費者物価指数は104.6です。アベノミクス開始前の2012年度は99.6でした。3年間で5ポイントも上がってしまったのです。

 

そして,下記資料にある日銀の試算によれば,3%の増税による物価上昇は2%だそうです。

https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor1404b.pdf

そうなると,上昇した5ポイントのうち3ポイントは,アベノミクス第一の矢(異次元の金融緩和)が引き起こした円安によるものと言ってよいでしょう。増税よりも異次元の金融緩和による円安の方が物価上昇に与えた影響が大きいということです。

 

増税と円安で一気に5ポイントも物価が上がってしまいました。ずっと下落傾向にあった名目賃金がこれに追いつくはずがありません。だから実質賃金が墜落したのです。

 

そして,実質賃金が下がると消費が冷えます。ここでもう一度さっきのグラフを見ましょう。

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実質民間最終消費支出(青棒)が二年度連続で下がっているのが分かりますね。

なお,実質民間最終消費支出というのは国内民間消費の総合計額であり,GDPの約6割を占めます。ここが伸びなければ日本経済は成長しません。

そして,この「二年度連続で下がる」というのは戦後初の現象です。リーマンショックの時ですら起きなかった現象が起きました。

下がり方もリーマンショックの時(2008年度)を凌駕しています。下記の表を見てください。これは過去22年度において,前年度比マイナスだったものをピックアップしたものです。前年度比マイナスになること自体,過去22年度でたった4回しかありません。

なお,1997年度は3%から5%への増税があった年度です。

年度 前年度から
の下落額
前年度からの
下落率
1997年度 2752.1 1.01%
2008年度 5997.5 2.02%
2014年度 9029.5 2.86%
2015年度 746.8 0.24%

(※単位は10億円)

最も落ち方の酷かった2014年度は,リーマンショックの時よりも下落率が大きいですね。増税前の駆け込み需要の反動+増税による物価上昇+円安による物価上昇のトリプルパンチでこうなりました。そして,2015年度はそれをさらに下回りました。

増税だけではここまで下がりません。

ところで,あなた達はアベノミクスが上手く行かなった主な原因を増税のせいにしますね。

増税って,物価が上がって消費が冷えるから駄目なんですよね?

異次元の金融緩和はどうですか?これも結局円安をすすめて物価を上げますよね?

なんで増税による物価上昇は駄目なのに,異次元の金融緩和による物価上昇はOKなんですか?

「物価が上がる」という点は同じですよね?そして,給料が上がらないのに物価が上がったら消費が冷えますよね?それは統計が証明しています。

増税も,異次元の金融緩和による円安も「物価を上げて消費を冷やす」という効果は同じです。

消費が冷えたら結局企業は儲かりません。それで給料を上げられますか?給料を上げられるのは,円安による為替差益で儲かる一部の輸出企業のみでしょう。

そして,この消費の冷え込みが実質GDPにどう影響したのか。見てみましょう。

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2015年度を見てください。2013年度より下です。

このように「2年度前を下回る」という現象は過去22年度で5回しか発生していません。

安倍政権になってからは,増税前の駆け込み需要が大きく影響して2013年度が伸びただけで,それ以降は全然成長できていないということです。

ちなみに,年度(4月~翌3月)ではなく暦年(1月~12月)のデータだと,3年間で綺麗に区切れるので,民主党政権時代との比較ができます。下記の暦年データをみてください。

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見てのとおり,3年間で比較すると,安倍政権は民主党政権の3分の1程度しか実質GDPを伸ばせていません。

このグラフを見せると必ず「リーマンショックからの自律反発も入っているだろ」とかいう人がいます。

確かにそれはそのとおりですが,民主党時代は東日本大震災という大災害があったことを忘れていませんか?だから2011年は前年よりマイナスになっているでしょう?

自律反発というプラスはありますが,地震というマイナスもあったわけです。地震が無ければもっと民主党との差は開いたかもしれませんね。

私はこれを見て「民主党よりマシ」だなんて口が裂けても言えなくなりました。

私は別に民主党の経済政策を評価しているわけではありませんよ。だって民主党は特に目立つことをしたわけではないですから。

でも,結果からみると,「余計なことをして経済を停滞させた安倍政権より特に何もしなかった民主党の方がマシだった」と言うしかないなと思います。

 

しかし,この悲惨な結果をごまかすため,政府はつい最近改ざんしたとしか思えないような異常なGDPの改定をしました。それによってこの悲惨な結果は改善されています。これは後で説明しましょう。

 

雇用増加はアベノミクスと関係ないよ

あなた達はアベノミクスで景気が良くなって雇用が増えたって言いますね。

でもさっき実質民間最終消費支出が戦後最悪の落ち方を示し,その影響で実質GDPが全然伸びなかったのを見ましたよね。

これで景気が良くなったって言えるんですか?

そして下記の表を見てください。これはこの3年間で増えた雇用の内訳です。増えた数の多い順に並べてあります。

NO 業種
平成24年

平成27年
増加
雇用者
(②-①)
1 医療,福祉 676 751 75
2 その他 37 68 31
3 卸売業,小売業 938 963 25
4 情報通信業 180 200 20
5 宿泊業,飲食サービス業 311 324 13
6 複合サービス事業 47 59 12
7 教育,学習支援業 267 278 11
8 不動産業,物品賃貸業 98 107 9
9 学術研究,専門・技術サービス業 157 166 9
10 公務(他に分類されるものを除く) 224 230 6
11 製造業 980 984 4
12 漁業 5 8 3
13 農業,林業 52 53 1
14 鉱業,採石業,砂利採取業 3 3 0
15 電気・ガス・熱供給・水道業 31 29 -2
16 建設業 411 407 -4
17 運輸業,郵便業 326 321 -5
18 金融業,保険業 159 150 -9
19 生活関連サービス業,娯楽業 184 175 -9
20 サービス業(他に分類されないもの) 418 364 -54

 

出典:統計局ホームページ/労働力調査 長期時系列データ

 

アベノミクスって結局金融緩和で無理矢理円安にしているだけなんです。だから,「アベノミクスで雇用が増えた」って言うためには,「円安」と因果関係がなければなりません。

 

そして,円安で最も儲かるのは製造業ですから,製造業の雇用が増えていればアベノミクスと因果関係があると言えるでしょう。でも,たったの4万人しか増えていません。上位を占めているのは円安の恩恵を受けない内需産業ばかりです。

 

だから,アベノミクスで雇用が増えたわけでは無いんです。消費が冷えなければもっと増えていたと思いますよ。

 

じゃあなんで雇用が増えたのか。詳細は下記の記事に書いてあります。

blog.monoshirin.com

要するに,雇用構造の変化が雇用増に影響しています。ずっと前からの傾向で,長い時間働く正社員を減らす代わりに,短い時間働く非正規社員をたくさん雇う構造に変化しています。だから労働者の数は増えるんです。

なお,非正規社員が増えたのはアベノミクスのせいという人がいますがこれは間違いです。関係ありません。非正規社員が増える傾向はずっと前からそうです。それは上記記事に詳しく書いてあります。

 

残業代ゼロにされちゃうよ

アベノミクス第3の矢の内容の1つとして残業代ゼロ法案があります。

これについて,政府は「時間では無く成果で評価される制度」と説明しています。

これは大嘘です。下記の法案を見れば分かります。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/189-43.pdf

この法案の中には,成果給を義務付ける規定などありません。

企業は別に成果給を採用しなくてもよいと言うことです。

 

「高給取りだけが対象でしょ」ですって?それは最初だけです。

法案では,平均年収の3倍を相当程度上回る額の人が対象ですが,これが「2倍」に改正されたら一気に対象が広がります。そして,そのうち「2倍」も外されるでしょう。

つまり,後で改正しやすい条文の作り方になっているということです。

また,最も恐ろしいのは裁量労働制の対象者拡大です。これには年収要件などありません。年収200万円の人にだって適用されます。

裁量労働制というのは一定時間働いたものと「みなされる」制度です。例えば,8時間のみなしなら,12時間働いたとしても,8時間しか働いていないとみなされてしまいます。合法的に残業代をカットできる制度です。

その対象となる人は,1.法人相手の営業マン等,2.裁量的にPDCAを回す業務の人です。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/189-41.pdf

つい最近,電通過労死事件が話題になりましたね。亡くなられた髙橋まつりさんは,まさに上記1の法人相手の営業マンに該当します。したがって,髙橋まつりさんのように法人相手の営業業務をしている労働者はこの裁量労働制の対象に入ってしまいます。

 

働き過ぎたら人は最悪の場合死んでしまう。だから,残業代というブレーキがあります。残業について割増賃金を払わせるという,いわば罰を与えることにより,行き過ぎた残業をさせないようにしているのです。単なるお金の問題ではありません。

命がかかってるんですよ。

あんな痛ましい事件があったにもかかわらず,安倍政権はこの法案を撤回するつもりは無いようです。彼女の尊い犠牲から何も学んでいないのでしょうか。

繰り返しますが,この残業代ゼロ法案はアベノミクス第3の矢の内容の1つです。

あなた達もブラック企業は憎いでしょう?ブラック企業で働きたくないでしょう?

でも,この法案はブラック企業を繁栄させる法案です。だって今まで違法だった残業代不払いを合法にできるんですから。

この法案の犠牲になるのは,あなたかもしれない。

 

年金吹っ飛ぶよ

我々の年金を管理・運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が,年金を株に突っ込んでいることはあなた達も周知の事実ですね。

blog.monoshirin.com

 

直近の平成27年度の運用損は5兆円を越えました。

でも,これを言うとあなた達は必ず「長い目で見ろ。短期的な目で見るな。」と反論しますね。

そう。その通りなんです。長い目で見るべきなんです。

【悲報】日本株、リーマンショックレベルで売られて日銀が買い支えていた | ニュースにひとこと!!

上記のブログからNHKの記事を引用します(上記ブログはNHKの記事を引用していますが,元のNHKの記事はリンク切れになっています)

海外の投資家が去年1年間に国内の主な株式市場で株式を売った額は、買った額を3兆6000億円余り上回り、世界的な金融危機リーマンショック」が起きた平成20年に匹敵する規模だったことがわかりました
東京証券取引所のまとめによりますと、海外の投資家が去年、国内の主な株式市場で株式を売った額は、買った額を3兆6887億円上回る、大幅な「売り越し」となりました。これは世界的な金融危機リーマンショック」の影響で、海外投資家の売り越し額が3兆7085億円に膨らんだ平成20年に匹敵する規模です
去年、円高が進んだことや中国経済の減速などで日本企業の業績に対する懸念が広がり、海外の投資家が株式を売る動きを強めたことが主な要因です。
その一方で、日銀は金融緩和策の一環として、複数の企業の株式を組み合わせた金融商品である「ETF」を去年、4兆6016億円買い入れました。

去年1年間で,海外投資家による日本株の売り越しは,あのリーマンショックに匹敵する規模だったのです。他方で,日銀がETFを爆買いして日本株を買い支えました。

この買い支えが無かったら,株価は大暴落していたでしょうね。

 

また,あなた達の大嫌いな共産党の機関誌である赤旗は興味深い記事を書いてます。

年金と日銀 株に19兆円/本紙試算 公的資金で つり上げ

この記事から表を引用します。

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国内個人投資家は4年連続で売り越し超過,海外投資家は2年連続で売り越し超過になってますね。そのマイナス分を主としてGPIFと日銀が買い支える形になっています

本当に,長い目で見るべきですね。

長い目で見て,こんな買い支えをずっと続けられると思いますか?

え?赤旗だから信用できないって?まあ信じる信じないはあなたの自由です。

え?お前共産党員だろって?違います。私は今までもこれからもずっと無党派です。選挙の時はその時最もマシと思う候補者を選ぶだけです。

私は右派と呼ばれるのも左派と呼ばれるのも不快です。

右でも左でもなく,私は私。

 

話を元に戻します。株価の維持には異次元の金融緩和も貢献しています。

私が以前書いたこの記事からグラフを引用します。

blog.monoshirin.com

 

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このグラフは,日米のマネタリーベースの対名目GDP比率の推移をしめすものです。(なお,日本の名目GDPは,後述する「疑惑の改定」前の数字を使っています。)

アメリカも大規模な金融緩和をしましたが,対名目GDPで比較すると,日本の金融緩和の規模はアメリカとは比べものにならないことが分かるでしょう。

こんな異常な金融緩和をいつまでも続けられると思いますか?

GPIF,日銀,異次元の金融緩和・・・この3つによって株価は無理矢理つり上げられているだけなのです。

長い目で見て,こんな株価の維持がいつまでもできるとは思えません。

いつかこのつり上げを止める時が来るでしょう。

その時株価は大暴落し,我々の年金は吹っ飛ぶのでしょう。

アベノミクス最大の罪は,この「時限爆弾」を仕込んでしまったことです。

正に,「長い目」で見るべきですね。

 

疑惑のGDP改定

これ,誰も話題にしないのが本当に怖いくらいなんですけど,今日本のGDPが凄いことになってるんですよ。この問題を野党が追及しなかったら野党の存在価値は無いと思います。

昨年12月8日,内閣府は新しい算出基準によるGDPを公表しました。これに伴い,1994年以降のGDPが全て改定されました。

改定の概要は非常に単純化すると下記のとおりです。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h27/sankou/pdf/point20161222.pdf

1.実質GDPの基準年を平成17年から平成23年に変更

2.算出基準を1993SNAから2008SNAに変更

3.その他もろもろ変更

4.1994年まで遡って全部改定

 

「その他もろもろ変更」が最も重要なので覚えておいてくださいね。

以下,改定前の数値を「平成17年基準」,改定後の数値を「平成23年基準」と呼びます。

 

まず名目GDPから見ていきましょう。改定によって大きく名目GDPがかさ上げされました。改定前後を比較したのが下記のグラフ。

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平成17年基準(青線)では,1997年度の521.3兆円が過去最大値でした。2015年度の500.6兆円と比較すると約20兆円もの差があります。

そして,改定後の平成23年基準(オレンジ)では,1997年度の額は533.1兆円。

他方,直近の2015年度の数字がなんと532.2兆円になっており,1997年度とほとんど同じ額になっているんです

20兆円も差があったのに,改定によってその差が埋まってしまったということです。

なぜそのようになるのか。下記のグラフを見てください。これは改定によるかさ上げ額を抜粋したものです。

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アベノミクス開始後の2013年度以降の額が突出していますね

2015年度なんて31.6兆円もかさ上げされてます。これはアベノミクス開始直前である2012年度の約1.5倍ですよ。

これをかさ上げ率にしてみると下記のとおり。

 

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アベノミクス開始以降だけ5%を超える高いかさ上げ率を記録していますね。

 

この調子だと,2016「年」及び2016「年度」は史上最高の名目GDPを記録するでしょう。

そしてそれが「アベノミクスの成果だ!」と喧伝されるのでしょうね。

 

安倍総理は名目GDP600兆円を目標に掲げていますが,単にGDPの算定方法を改定しただけでその目標に大きく近づいたことになります。

 

問題は,このかさ上げの内訳です。以下,内閣府公表資料から抜粋します。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h27/sankou/pdf/point20161222.pdf

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かさ上げ額の内訳を大きく2つに分けると,

1.2008SNA対応によるもの

2.「その他」

です。

 

2008SNAというのはGDPの国際的な算出基準です。以前は1993SNAを使用していました。この算出基準の変更によって研究開発費等がGDPに加えられるので,名目GDPが大きくかさ上げされます。これは以前から話題になっていました。

www.nikkei.com

 

まずは2008SNA対応によるかさ上げ額から見てみましょう。

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これをかさ上げ率にすると下記のとおり。

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2015年度が1位,2014年度が2位,2013年度が3位。アベノミクス開始以降の年度が上位をすべて占めていますね

でも,最も重要なのは「その他」のかさ上げ額です。

これ,絶句しますよ。

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アベノミクス開始以降の年度が異常にかさ上げされているのが一目瞭然ですね。アベノミクスの開始前とは全く比較になりません。

「その他」のかさ上げ額がプラスになること自体,過去22年度でたった6回しかありません。そのうちの半分をアベノミクス以降が占めています。

さらに,アベノミクス前だと,「その他」の最高かさ上げ額は2005年度の0.7兆円です。他方,アベノミクス開始以後だと下記のとおり。

・2013年度4兆円

・2014年度5.3兆円

・2015年度7.5兆円

文字通り「ケタ違い」です。

 

このかさ上げされた額はいったいどこに充てられたのでしょう。そこで,アベノミクスで最も成績が悪かった民間最終消費支出の改定前後を比較してみました。

  平成17年基準 平成23年基準
1994年度 274.7 269.7 (5.0)
1995年度 279.6 275.9 (3.8)
1996年度 287.1 282.7 (4.4)
1997年度 288.1 283.8 (4.3)
1998年度 288.1 283.9 (4.2)
1999年度 289.5 285.9 (3.6)
2000年度 288.5 287.3 (1.2)
2001年度 289.1 288.4 (0.7)
2002年度 288.8 288.1 (0.7)
2003年度 288.3 287.9 (0.4)
2004年度 288.4 289.1 0.7
2005年度 292.4 293.1 0.7
2006年度 293.4 294.7 1.4
2007年度 294.7 296.9 2.2
2008年度 288.1 291.4 3.3
2009年度 284.2 287.2 3.0
2010年度 284.5 287.4 3.0
2011年度 286.4 288.4 2.0
2012年度 288.4 291.2 2.8
2013年度 295.7 300.0 4.3
2014年度 293.2 298.4 5.2
2015年度 292.0 299.9 7.9

 

2013年度以降の数字に注目してください。先ほど見た「その他」のかさ上げ額とほぼ同じであるのが分かるますね。ほかの年度では「その他」のかさ上げ額と全く違うのに。

念のため表にして比較してみましょう。

  「その他」かさ上げ額 名目民間最終消費支出かさ上げ額
2013年度 4 4.3
2014年度 5.3 5.2
2015年度 7.5 7.9

 

要するに,「その他」で異常にかさ上げされた額が,アベノミクスで最も成績の悪かった民間最終消費支出にほぼそのまま充てられたように見えるんです。

これによって民間最終消費支出がどれほどかさ上げされたのか,かさ上げ率を見てみましょう。

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やはりアベノミクス以降が突出してますけど,2015年度が異常過ぎます。

2.7%もかさ上げされてます。

他の年度を大きく引き離してダントツの1位。

これで改ざんを疑うなと言う方が無理でしょう。

 

「2008SNA対応」を隠れ蓑にして,とんでもないかさ上げをしてるんです。

「その他」の額は2008SNAとは全然関係ありません。だって内閣府自身がわざわざ区別しているわけですから。

 

次はこの名目GDPのかさ上げが実質GDPにどう影響したのかを見ていきましょう。

 

なお,実質GDPは「基準となる年」から,物価変動の影響を取り除いた数値です。以前は平成17年が基準年でしたが,今回の改定で平成23年が基準年となりました。

これによって数値自体は低くなりましたが,成長率は大きく改善されています。

まず,アベノミクスで最も成績の悪かった実質民間最終消費支出について比較しましょう。

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直近4年度にフォーカスします。

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さっきも言ったとおり,改定前(青線)では,二年度連続で下がるという戦後初の現象が起きていました。また,2014年度,2015年度共にアベノミクス前(2012年度)」より下がっていました。きわめて悲惨な状況です。

でも,改定後(オレンジ線)では,二年度連続で下がるという現象が起きていません。さらに,2015年度は2012年度を上回っています。

成長率を比較したのが下記の表。マイナスがプラスになっていますね

  平成17年基準 平成23年基準
2013年~2015年度成長率 -0.89% 0.49%

 

あれだけ名目の民間最終消費支出をかさ上げしたんだから,そりゃあ実質の方もこうなりますよね。

 

次に,実質GDPについて比較してみましょう。

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直近4年度にフォーカスしてみます。

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これもさっき言ったとおり,改定前(青線)では,2015年度において「二年度前より下がる」という現象が起きていました。これは過去22年度で5回しか起きていない現象です

しかし,改定後(オレンジ線)では二年度前より下がるという現象は起きていません。

改定前後の成長率を比較すると,改定後は倍近く伸びています。

  平成17年基準 平成23年基準
2013年~2015年度成長率 1.83% 3.51%

 

ちなみに,前にも言った通り,暦年データだと3年間で綺麗に区切れるので民主党時代との比較ができます。暦年データにおける改定前後の数値を比較してみましょう。

  平成17年基準 平成23年基準
民主党成長率(2010~12) 6.05% 5.63% -0.42%
自民党成長率(2013~15) 1.89% 3.59% 1.70%

 

民主党は改定前より成長率が下がっているのに,逆に自民党は倍近くに上がっていますね。これ,偶然なんですかね。

ただ,それでも民主党時代が2%程度勝っているんですけどね。あんなに異常なかさ上げをしてもそれでも民主党に負けている自民党

 

ちなみに,改定後の「名目」GDPによれば,アベノミクス開始以降の3年度の成長率は約7.58%です。これを単純に3で割って年平均を出すと約2.5%。

仮に,この率を維持して5年間成長し続けたとすると,2020年度に名目GDP600兆円を達成できる計算になります。

計算式:532.2×1.025×1.025×1.025×1.025×1.025≒602.2

ところで,安倍総理は「2020年頃を目途に名目GDP600兆円達成」という目標を掲げています。

(※下記経済財政諮問会議の公表資料に「具体的な目標は戦後最大の名目GDP600 兆円を 2020 年頃に達成すること」と明記されています。)

http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2015/kinkyutaiousaku.pdf

 

改定によって,「今までのアベノミクスのペースを維持すれば,2020年度に名目GDP600兆円達成可能」というストーリーが出来上がることになりますね。

 

これ,偶然なんですかね。

 

なんでこんな異常なかさ上げをするのか考えて下さい。

アベノミクスがうまくいってないからですよ。

うまくいってたらこんな異常な数字操作する必要ないですよ。

自分で失敗を認めているようなものです。

 

これを国会で追及しないなら,野党はいないも同然だと思いますね。

稲田防衛大臣の昔の発言なんかほじくり返してないで,こっちを追及してほしい。

 

データの入手先はこちら。

平成17年基準データ(内閣府)

平成23年基準データ(内閣府)

 

もう,リフレ派の言う現象は起きないよ

アベノミクスが前提にしているリフレ派の理屈は,簡単にいうとこういうものです。

中央銀行がお金をたくさん供給すると,人々が「物価が上がる」と予想する(インフレ予想)。

・人々がインフレ予想すると,実質金利が下がり,お金を借りやすくなる。だからお金の貸し出しが増え,経済が活性化する。

・人々がインフレ予想すると,値段が上がる前に物を買おうとするので,消費が伸びる。

 

で,こんな現象起きましたか。誰かインフレ予想なんてしましたか。

してないんじゃないですか。

貸し出しが増えないからマイナス金利なんて奇策を講じましたよね。それでも思うように貸し出しは増えない。

消費に至ってはさっきも言ったとおり戦後最悪の下落幅を記録しました(疑惑の改定でかなり改善されてしまいましたが)。

ま,値段が上がる前に物を買うという現象は「増税前の駆け込み需要」という形で発生しましたが,これは金融緩和とは無関係。

で,2016年の消費者物価指数はとうとう前年比マイナスを記録しちゃいましたよ。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nen/pdf/zen-n.pdf#page=4

これで前年比2%の物価上昇なんて達成できるんですか。まぁ達成したところで実質賃金が下がって消費が冷えるだけですけどね。それは統計が証明しています。

必死で賃金上昇を伴わない「悪性インフレ」を起こそうとする日銀は狂ってます。

 

リフレ派の理屈はインフレ予想が起きることが大前提になってますけど,こんな状態で誰がインフレ予想なんてするんですか。

そもそも,リフレ派の言うような現象は歴史上起きたことあるんですかね。ないんじゃないですか。

 

もう,認めないといけないんですよ。金融緩和は失敗だったと。

でも,日銀は緩和を止めませんね。未だに年間80兆円のペースで国債を買いまくってます。

何でだと思いますか?

保身ですよ。

緩和を止めたら株価が大暴落し,アベノミクスの化けの皮が剥がれますからね。

その大暴落は「アベノミクスショック」と名付けられるかもしれません。 

 

もはや,アベノミクスアベノミクス推進者の保身のためにのみ継続されてるんです。

そこに国益に対する配慮などない。

責任を取りたくないからひたすら現実逃避してる。逃げまくってる。ごまかしまくってる。

そして,ツケを払わされるのは私たち国民です。

 

許せますか?こんなの?

 

私は許せないんですよ。

結果を出せなかった人間が,自分の保身のために,姑息な手段を使って国民を騙し続けてる。

右派とか左派とか関係無いでしょう。こんな不正義を許していいわけないでしょう。

 

まとめます。

ネトウヨの皆様,あなた達はアベノミクスによって,実質的に給料を下げられ,年金を吹っ飛ばされるという被害を受けました。これに加え,残業代をゼロにされてこき使われようとしています。年金もそのうちもっと吹っ飛ばされることになるでしょう。

しかし,株価のつり上げや,アベノミクスと無関係な雇用の増加等々を強調され,いかにもアベノミクスが上手くいっているかのように思わされています。

そして,ここに疑惑のGDP改定が加わりました。これによっていっそうあなた達は「アベノミクスは上手くいっている」と思い込まされようとしています。

 

既にひどい目に遭わされ,さらに今後もっとひどい目に遭わされようとしているのに,まだ騙され続けますか。

もう目を覚ましてください。

リフレ派の理屈がでたらめであることはこれまでの社会実験によって十二分に証明されてしまいました。

アベノミクスの中心政策たる金融緩和は,もう何ももたらしません。

 

あなた達はアベノミクスの被害者です。

見たくない現実かもしれませんけど,逃げずに直視しましょう。

どうか,目を覚ましてください。

 

敬具

サンシャイン岡口基一

イェェェエエエーーーーーイッ!!!

空前絶後のォォ!!!!超絶怒涛の白ブリーフ判事ィィィ!!!

白ブリーフを愛しッ!!白ブリーフに愛された男ォオオ!!!

ボクサーブリーフ!ビキニブリーフ!アスレティックブリィィィィフ!!

すべてのブリーフの産みの親ァ!!!

何色にも染まらない圧倒的白ブリーフ一丁ォォォォ!!

そう我こそはアァ!!!白ブリーフ判事岡口基一ィィィ!

イェェェエエエーーーーーイッ!!!ジャスティス!!!!!

 

※参照

【楽天市場】ブリーフ | 人気ランキング1位~(売れ筋商品)

↓ご本人のツイッターから引用。

f:id:monoshirin:20161102203626j:plain

 

【要件事実ver】

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空前絶後のォォ!!!!超絶怒涛の要件事実判事ィィィィィ!!!

要件事実を愛しッ!!要件事実に愛された男ォオオ!!!

請求原因!抗弁!再抗弁!すべての要件事実の産みの親ァ!!!

要件事実マニュアル第5版絶賛発売中ゥゥゥゥゥ!!

法曹界の皆さん,要チェックですよォォォォォォォ!!

そう我こそはアァ!!!サンシャイン池・・・・袋から徒歩と電車で約30分の東京高裁第22民事部にて絶賛勤務中裁判官岡口基一ィィィィィ!!

勤務中はちゃんと服着てますよォォォォォォ!!!!

イェェェエエエーーーーーイッ!!!ジャスティス!!!!!

 

要件事実マニュアル 第5版 第1巻 総論・民法1

要件事実マニュアル 第5版 第1巻 総論・民法1

 

 

※サンシャイン斎藤工

※本家:サンシャイン池崎

 

 

岡口裁判官,勝手にネタにしてごめんなさい。衝動を抑えられませんでした。

イェェェエエエーーーーーイッ!!!

政府がGDPを改ざん?して名目GDP600兆円を達成できそうな数字にしてるぞ

内閣府GDP改ざん疑惑について続報を書く。

結論から言うと,今回の改定のどさくさに紛れた極めて怪しい数字の操作は,「2020年度に名目GDP600兆円達成」というストーリーに沿って作られた可能性があることが分かった。

まず,前回までの記事を要約する。

昨年12月8日,内閣府は新しいGDPの算出基準を採用し,それに伴い,1994年度まで遡ってGDPを改定した。

これによってまず,名目GDPが大幅にかさ上げされた。以下,改訂前を「平成17年基準」,改定後を「平成23年基準」と呼ぶ(※改定前の実質GDP算定基準年が平成17年,改定後の基準年が平成23年。)

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全体的に大きくかさ上げされたが,特にアベノミクス以降のかさ上げ額が異常に大きい。以下のグラフのとおり。

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上記を率にしたのが下記のグラフ。

f:id:monoshirin:20161228225516j:plain

アベノミクス開始以降だけ5%を越える高いかさ上げを記録している。

内閣府はこのかさ上げの内訳を公表している。内閣府公表資料から抜粋する。

f:id:monoshirin:20161228230509j:plain

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h27/sankou/pdf/point20161222.pdf

 

かさ上げ額の内訳を大きく2つに分けると,

1.2008SNA対応によるもの

2.「その他」

である。

 

2008SNAというのはGDPの国際的な算出基準である。以前は1993SNAを使用していた。この算出基準の変更によって研究開発費等がGDPに加えられるので,名目GDPが大きくかさ上げされる。

www.nikkei.com

 

まずは2008SNA対応によるかさ上げ額から見てみる。

f:id:monoshirin:20161229001042j:plain

これをかさ上げ率にすると下記のとおり。

f:id:monoshirin:20161229001406j:plain

2015年度が1位,2014年度が2位,2013年度が3位。アベノミクス開始以降の年度が上位をすべて占めている

だが,最も重要なのは「その他」のかさ上げ額だ。以下のグラフを見ていただきたい。

f:id:monoshirin:20161229001940j:plain

アベノミクス開始以降の年度が異常にかさ上げされているのが一目瞭然である。アベノミクスの開始前とは全く比較にならない。

「その他」のかさ上げ額がプラスになること自体,過去22年度でたった6回しかない。そのうちの半分をアベノミクス以降が占めている。

さらに,アベノミクス前だと,「その他」の最高かさ上げ額は2005年度の0.7兆円。他方,アベノミクス開始以後だと下記のとおり。

・2013年度4兆円

・2014年度5.3兆円

・2015年度7.5兆円

 

このように,アベノミクス以降のかさ上げが異常に突出している。特に2015年度のかさ上げ額なんてアベノミクス直前(2012年度)の12.5倍だぞ。誰が見てもおかしい。

 

この「その他」のかさ上げ額と,名目民間最終消費支出のかさ上げ額はほぼ一致している。

 「その他」かさ上げ額名目民間最終消費支出かさ上げ額
2013年度 4 4.3
2014年度 5.3 5.2
2015年度 7.5 7.9

 

要するに,「その他」で異常にかさ上げされた額が,アベノミクスで最も成績の悪かった民間最終消費支出にほぼそのまま充てられたように見える。

これによって民間最終消費支出がどれほどかさ上げされたのか,かさ上げ率を見てみよう。

f:id:monoshirin:20161229011418j:plain

やはりアベノミクス以降が突出しているが,2015年度が異常過ぎる。

2.7%もかさ上げされている。

他の年度を大きく引き離してダントツの1位。

 

 

そして,内訳を見ても合計を見ても,名目GDPのかさ上げ額及び率は,2013年度<2014年度<2015年度になっている。

 

上記は前回までの説明だが,今回新たに「成長率のかさ上げ」についても分析したところ,驚くべき事実が判明した。

下記は改定前後の成長率を比較したグラフである。

f:id:monoshirin:20170109154316j:plain

直近4年度にフォーカスしてみる。

f:id:monoshirin:20170109154459j:plain

成長率までかさ上げされているのが分かる。これは非常に大きなポイントである。

2013年度は,改訂前と比べると成長率が0.9%かさ上げされている。凄まじい。

ここで,2014年度のかさ上げ額が2013年度と同じなら,改訂前と成長率は変わらない。差額が同じになるからである。

だから,2014年度の成長率をかさ上げするには,2013年度と比べ,さらに大きく名目GDPのかさ上げをしなければならない。

そして,2013年度と2014年度で大きくかさ上げされているので,2015年度はそれよりもさらに大きく名目GDPをかさ上げしなければ,成長率はかさ上げされない。

このように,成長率をかさ上げするには,後の年度になるほど名目GDPのかさ上げ額を増やしていかなければならない

 

だからかさ上げ額が2013年度<2014年度<2015年度となっており,特に2015年度のかさ上げ額が巨額になっている,,,そう考えると非常にしっくりくる。

 

では,なぜ成長率をかさ上げする必要があるのか。

その謎を解くヒントが,安倍総理の掲げる「2020年頃を目途に名目GDP600兆円達成」という目標である※。

(※下記経済財政諮問会議の公表資料に「具体的な目標は戦後最大の名目GDP600 兆円を 2020 年頃に達成すること」と明記されている。)

http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2015/kinkyutaiousaku.pdf

 

改定後の名目GDPによれば,アベノミクス開始以降の3年度の成長率は約7.58%であり,これを単純に3で割って年平均を出すと約2.5%となる。

仮に,この率を維持して5年間成長し続けたとすると,2020年度に名目GDP600兆円を達成できるのである。

計算式:532.2×1.025×1.025×1.025×1.025×1.025≒602.2

アベノミクス以降の名目GDP成長率を維持できれば600兆円達成可能」と言えることになる。

これは果たして偶然だろうか。

なお,2.4%だと約599.2兆円となり,ギリギリで600兆円に達しない。

 

 

ここで,最も怪しい「その他」のかさ上げ額(2012年度0.6兆円,2013年度4兆円,2014年度5.3兆円,2015年度7.5兆円)を,直近4年度から差し引くと,成長率は下記のとおりになる。

f:id:monoshirin:20170109194314j:plain

成長率のかさ上げ幅が極めて小さくなっている。成長率を算出してみると,3年間で約6.2%,単純に3で割って年平均を出すと約2.1%。

この数字のまま5年間成長したとすると名目GDPは下記のとおりになる。

524.7×1.021×1.021×1.021×1.021×1.021582.2

このように,600兆円には遠く及ばない。

(※524.7=532.2-7.5)

 

つまり「その他」で異常にかさ上げされた額が最も重要なポイントなのだ。

この怪しい数字のおかげで「今までのアベノミクスのペースを維持すれば2020年度に名目GDP600兆円を達成できる」というストーリーが出来上がる。

これは偶然だろうか?偶然にしては出来すぎていると思わないか?

 

政府は今回の大きなかさ上げについて「2008SNAに対応したから」という点を強調するだろう。

しかし,特に成長率について改訂前と大きな差がついた原因は「その他」の異常なかさ上げである。これは2008SNAとは全く関係無い。

 

「2008SNA対応」を隠れ蓑にしてGDPを改ざんし,2020年度に名目GDP600兆円を達成可能に見えるようにした・・・そう考えることは穿った見方だろうか?

 

野党はこの問題を絶対に追及するべきだろう。

一国の政府がGDPを改ざんしたとなれば世界を揺るがす大問題である。

当然,選挙にも影響するだろう。

このGDP改ざん疑惑が形成逆転のきっかけになるかもしれない。

 

 

データの入手先はこちら

平成17年基準データ(内閣府)

平成23年基準データ(内閣府)

 

 

最初にこの疑惑について書いた詳細版はこちら

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今まで書きためたアベノミクス関連記事はこちら。最初の3つは特に好評で,フェイスブックでのシェア数が全部合わせると3万ぐらいになっている。

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異次元の金融緩和の異常性がイマイチ国民に浸透していないので,下記2つの記事は是非読んでいただきたい。

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正社員の給料について書いたのが下記の記事。

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