モノシリンの3分でまとめるモノシリ話

モノシリンがあらゆる「仕組み」を3分でまとめていきます。

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大人の余裕について熱く語る

突然だが,大人の余裕の話をする。

 

私もすっかり大人になった。大人の余裕がますますついてきた。

 

地球が急に氷河期に突入しても,しばらくは耐えられる。大人の余裕があるから。

 

天災が起きて私の住む家が孤立しても,しばらくは耐えられる。大人の余裕があるから。

 

道ばたで暴漢に突然バッドで腹部を殴打されても,鼻歌を歌いながら「で?」と切り返せる。大人の余裕があるから。

 

大人の余裕が無い人に対して大人の余裕を分け与えてあげたいと思うこともある。あのアンパンマンのように。「僕の大人の余裕をあげるよ!」と言って。

でもこれだけは分け与えてあげられないのだ。大人の余裕とは,自分自身で手に入れるものだ。

難しいことではない。無理に我慢しなければいいだけだ。太平洋のように広い心で過ごしていれば勝手に大人の余裕はついてくる。

 

ちょっと前,この大人の余裕を私は嫌い,むしろ無くそうと思っていた。あの頃の私はどうかしていたんじゃないか。認めたくないものだな。自分自身の,若さ故の過ちというものを。

 

大人の余裕がつきすぎて着る服の余裕が無くなってしまうかもしれない。だが,それはいいことなのだ。ワンサイズ上の服を買えばいいだけだ。それはつまり,ワンランク上の大人になったということだ。そうやって新しい服を買っていけば日本のGDPにも貢献できるぞ。

 

みんなが大人の余裕を持つことにためらわなくなれば,デフレだって脱却できる。きっと。日本経済浮上のカギは大人の余裕だ。

 

大人の余裕があれば女性にもモテる。だって力士の奥さんは大体美人じゃないか。

 

え?「大人の余裕」っていったい何を指しているのかって?

 

 

脂肪だ。

 

 

脂肪という言葉にはネガティブなイメージがある。

だから私は「脂肪」を「大人の余裕」と呼ぶという「新しい判断」をした。

 

無味乾燥な「脂肪」という漢字二文字を「大人の余裕」に言い換えるだけで,なんだかエレガントな気分にならないか。日本語って,奥深いぜ。

 

例えば,職場の女性に「最近太ったね」なんてどストレートに言ったら思いっきりセクハラだ。

でも,「最近大人の余裕がついてきたね」と言ったらどうだろう。褒めているようにしか聞こえない。いや,本当に褒めているのだ。決して褒めるふりをしてけなしているわけではない。

 

「自分が太ってきたことについて開き直っているだけじゃねえか!」だって?

その批判は当たらない。断じて当たらない。