パンツ一丁の裁判官VSパンツを被った弁護士
今日はとある2人の漢(OTOKO)について語りたい。
この記事のタイトルにもある「パンツ一丁の裁判官」。それは世界でただ一人しかいない。岡口基一裁判官である。
ツイッターから写真を引用する。
ご存知の方も多いと思うが,彼は上半身を縄で縛られた写真をツイッターに投稿した等の理由で戸倉三郎東京高裁長官から注意を受け,ニュースにも取り上げられた。
前に私はそこらへんのことについて詳しく書いた。
ここで注意しなければいけないのは「パンツ一丁の写真をツイッターに投稿する」という行為は何らとがめられていないということである。
すなわち「パンツ一丁はセーフだが縄で縛るとアウト」という基準が確立されたのである。戸倉三郎東京高裁長官によって。
業界ではこれを「戸倉基準」と呼んでいる(と,思う)。
この戸倉基準を確立した戸倉三郎東京高裁長官は最高裁事務総長を経験しているやんごとなき御仁である。
最高裁事務総長がどれほどやんごとなき地位なのか。ウィキペディアから引用する。
事務総長は職業裁判官の出世コースにおける通過ポストであり、事務総長を一定の期間勤め上げた者は、ほとんどの場合高等裁判所長官(副大臣級待遇)に任命され、そのうち3人を除き最高裁判所判事(国務大臣級待遇)に達している。
また、さらに最高裁判所長官(内閣総理大臣級待遇)に達する者も何人か出ている。最高裁判所が発足した1947年から現在までに在職した18人の最高裁長官のうち、6人が最高裁判所事務総長経験者である。
第11代最高裁判所長官の矢口洪一が退任後に京都大学卒業生が集まる会合で「最高裁とは何か?」という問いに対して、長官や判事ではなく当時の事務総長の名前を挙げたというエピソードが存在する。
要するに戸倉氏はほぼ間違いなく最高裁判事になる。さらに,最高裁長官になる可能性も高い。
国民の皆さんは,そのうち最高裁判所裁判官の国民審査(衆議院議員総選挙の際に行われている)で彼を罷免するか否か投票することになるかもしれない。
だから覚えておこう。「パンツ一丁はセーフだが縄で縛るとアウト」という基準を確立した御仁であることを。
余談はこのくらいにして,裁判官がこれだけ自由なことをしているのに,弁護士は一体何をやっているのだと思った人がいるかもしれない。
安心していただきたい。弁護士界にも岡口裁判官に対抗し得る漢(OTOKO)がいる。
彼の名は藤井総弁護士。
下記リンク先から写真を引用する。なお,2014年9月22日のものである。
「どこが対抗し得るんだよ。だいたいちゃんと服着てるじゃないか。ただの真面目な弁護士じゃないか。」と思ったかもしれない。
確かに真面目な見た目である。10人中11人が「真面目そう」と答えそうな外見である。
それこそが藤井弁護士の罠である。
これは壮大なフェイントなのだ。
同じリンク先にあるこの写真をご覧いただきたい。
被っている・・・パンツを被っている・・・
「どうしてこうなった」と理由が気になる方は先ほどのリンク先をご覧いただきたい。
そこには深い・・・いや,そうでもない理由がある。
「真面目そうな外見の弁護士」がパンツを被っているので余計にインパクトがある。
これがいかにもパンツを被りそうな顔をした弁護士ならここまでのインパクトは無い。
(なお,「いかにもパンツを被りそうな顔の弁護士」ってどんな奴だよという極めて常識的なツッコミをしてはいけない。)
そしていかんとも形容しがたいこの表情・・・私はこの表情を適切に表現する筆力を持たない。
なお,パンツを被った男と言えば誰しもこの男を思い浮かべるだろう。
そう。変態仮面である。
しかし,変態仮面と藤井弁護士はパンツの被り方の流派が異なる。
変態仮面はフェイス・イン・パンツ(F・I・P。略称:フィップ)。つまり顔全体がパンツに収まっている。
他方,藤井弁護士はパンツ・オン・ヘッド(P・O・H。略称:ポー)。頭の上にパンツ。
フィップは局部に当たる部分を鼻に当てるという点で変態性が抜群だが,顔は隠れる。だから正体を隠せるのだ。
他方,ポーはフィップほどの変態性は無いが,顔は隠れない。顔面をさらけ出す必要がある。羞恥心という高い壁を超えなければならない。
その高い壁を超えた末にあの形容しがたい表情がある・・・。藤井弁護士に漢気を感じてしまうのは私だけだろうか。
なお,藤井弁護士は彼の事務所のサイトによると顧問先企業が約60社もあり,本も結構書いているかなりの売れっ子弁護士である。並の弁護士ではない。
多分パンツを被った2014年9月当時も既に売れっ子弁護士だったと思う。
だからわざわざ人の目を引くことをして注目を集める必要性があったとは考えられない。変なリスクを負う必要は全然無いのである。
そんな安定的な地位にありながら,平然とパンツを被ってしまう度胸とノリの良さに心の底から敬服する。
ところで,賢明なる読者の方々はもちろん気付いたと思うが・・・藤井弁護士のパンツの使い方は岡口裁判官とは真逆である。
岡口裁判官はパンツを本来の用法にしたがって使っている。そして彼がパンツを脱ぎすてた写真を投稿したら完全にアウトだ。犯罪だ。
つまり,岡口裁判官の写真においてパンツは「最後の砦」の役割を果たしている。薄布一枚でかろうじて合法性を保っているのだ。
他方,藤井弁護士はどうであろう。パンツは別になくていい。というか本来あってはならない位置に鎮座している。
つまり,「最後の砦」VS「余計なもの」なのである。
パンツの使い方が180度違うッッ!
しかし,違いはそれだけではない。
岡口裁判官と藤井弁護士にはその他にもこれだけ相違点がある。
・短髪VSモッサリ
・裸眼(又はコンタクト)VSメガネ
・審判VSプレイヤー
・公務員VS自営業
・中年VS青年
・男性用下着VS女性用下着
・脱衣VS着衣
何という鮮やかな対比・・・これは果たして偶然なのか?
もはや藤井弁護士がパンツを被ったのは岡口裁判官のパンツ一丁に対するアンサーソングならぬアンサーパンツではないかと思えてくる。
ところで・・・自分の身に置き換えて考えてみていただきたい。
自分が仮に裁判官だったら,パンツ一丁の写真をツイッターに投稿できるか?
自分が仮に弁護士だったら,パンツを被った写真をネット上に晒せるか?
「自分の社会的地位が危うくなるかもしれない」という考えが頭をよぎり,立ち止まってしまわないだろうか。
そこには精神的に高い壁がある。でも彼らはその壁を乗り越えた。
何という度胸だ。私のような小心者には到底真似できない。
そう考えると・・・私の目には彼らの姿がとってもかっこよく映るのである。パンツ一丁の漢とパンツを被った漢の姿が。
なお,裁判官と弁護士・・・ときたら次は検察官から誰か出てきて欲しいと思うのは私だけだろうか。
ラグビー日本代表のメンバーがエディー時代からかなり変更されている
ラグビー日本代表のアルゼンチン戦及び欧州遠征へ向けたメンバーが発表された。
上記リンク先のメンバー表をそのまま下記に引用する(なお,FWとBKに分けられているだけで,ポジション別になっていない。協会はポジション別に表示してほしいなと思う。)
黒丸がついているのは,エディージャパンでもメンバーだった選手である。
FW | |||
---|---|---|---|
名前 | 伸長 | 体重 | エディジャパン |
アニセ サムエラ | 198 | 118 | |
伊藤 平一郎 | 175 | 115 | |
マルジーン・イラウア | 187 | 105 | |
梶川 喬介 | 188 | 105 | |
木津 武士 | 183 | 114 | ● |
仲谷 聖史 | 170 | 105 | |
布巻 峻介 | 178 | 96 | |
畠山 健介 | 178 | 113 | ● |
日野 剛志 | 172 | 100 | |
ヘル ウヴェ | 193 | 115 | |
堀江 翔太 ◎ | 180 | 104 | ● |
松橋 周平 | 180 | 99 | |
アマナキ・レレイ・マフィ | 189 | 112 | ● |
三上 正貴 | 178 | 115 | ● |
三村 勇飛丸 | 178 | 96 | |
谷田部 洸太郎 | 190 | 107 | |
山路 泰生 | 180 | 108 | |
山本 幸輝 | 181 | 118 | |
FW平均 | 182.1 | 108.1 | |
BK | |||
小川 高廣 | 172 | 73 | |
小倉 順平 | 172 | 80 | |
笹倉 康誉 | 186 | 92 | |
立川 理道 ◎ | 180 | 95 | ● |
田中 史朗 | 166 | 72 | ● |
田村 優 | 181 | 91 | ● |
福岡 堅樹 | 175 | 83 | ● |
カーン・ヘスケス | 178 | 100 | ● |
松島 幸太朗 | 178 | 87 | ● |
矢富 勇毅 | 176 | 85 | |
山田 章仁 | 182 | 88 | ● |
ティモシー・ラファエレ | 186 | 98 | |
レメキ ロマノ ラヴァ | 177 | 92 | |
アマナキ・ロトアヘア | 191 | 107 | |
BK平均 | 178.6 | 88.8 | |
全体平均 | 180.6 | 99.6 |
エディジャパンのメンバーだった選手は,フォワードだと18人中5人しかいない。しかもその5人のうち4人がフロントロー。
バックスは14人中7人で半分がエディジャパンのメンバーである。
少なくともフォワードについてはほぼ別のチームになったと言ってよいのではないだろうか。
フォワードの平均身長及び体重は,エディージャパンの時が186.9センチ,110.1キロだった。
したがって,フォワードの平均身長は4.8センチ低くなり,平均体重は2キロ軽くなっている。
フォワードはエディー時代より小型化したといえる。
ここで,あの歴史上最大の番狂わせを演じた南アフリカ戦のスターティングメンバーと比較してみる。
黒丸がついているのは現ジャパンにも入っている選手である。
FW | |||
---|---|---|---|
名前 | 身長 | 体重 | 現ジャパン |
三上正貴 | 178.0 | 115 | ● |
堀江翔太 | 180.0 | 105 | ● |
畠山健介 | 178.0 | 115 | ● |
トンプソン ルーク | 196.0 | 108 | |
大野均 | 192.0 | 106 | |
リーチ マイケル | 190.0 | 105 | |
マイケル・ブロードハースト | 196.0 | 111 | |
ツイ ヘンドリック | 189.0 | 107 | |
FW平均 | 187.4 | 109.0 | |
BK | |||
田中史朗 | 166.0 | 71 | ● |
小野晃征 | 171.0 | 83 | |
松島幸太郎 | 175.0 | 88 | ● |
立川理道 | 181.0 | 94 | ● |
マレ・サウ | 183.0 | 97 | |
山田章仁 | 181.0 | 90 | ● |
五郎丸歩 | 185.0 | 99 | |
BK平均 | 177.4 | 88.9 | |
全体平均 | 182.7 | 99.6 |
目に付くのはフォワード。フロントローの3人を除くと,南アフリカ戦のスタメンは現ジャパンに誰も入っていない(※交代出場した木津とマフィはメンバー入りしている)。
世界最強のフォワード陣を誇る南アフリカに勝利できたのは,ボール争奪戦で鬼神のごとき活躍をしたフォワード第2列及び第3列の力が極めて大きいと思う。
その頼りになる彼らがいない・・・途中出場して大活躍したマフィはいるが。
しかも今回代表に初めて選出された選手はフォワード18人中12人も占めているのである。
そして,フロントローを除くと,日本代表選出経験があるのはマフィと谷田部しかいない。その二人にしたってキャップ数は一桁。国際試合の経験が極めて浅いフォワード第2列及び第3列である。
あのアルゼンチンの超強力フォワードを相手にボール争奪戦を制することができるのだろうか。
ちなみにアルゼンチンはスーパーラグビーでも「ジャガーズ」としてほぼ同じメンバーで戦い続けてきたので,チームとしての完成度は極めて高いと思う。直近のザ・ラグビーチャンピオンシップにおいても南アフリカに勝利している。
ボコボコにされやしないだろうか。。。私はかなり不安である。。。
逆に互角に戦うことができれば,日本全体がレベルアップしていると言えるとは思う。
熱い戦いを見せてほしい。
ハイビームの法的根拠についてマニアックに語る
最近,警察庁が車のライトについて「ハイビームを基本に」と呼びかけていることが話題になっているらしい。
法的に言うと,元々夜間走行の際の車のライトはハイビームが基本となっている。例外的にロービームが許されるのは対向車がある場合や他の車の直後を進行する場合である。根拠条文は道路交通法52条。以下引用する。
(車両等の灯火)
第五十二条1 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
1項を読むだけではよく分からないかもしれない。端的に言って「夜はライトつけなさいよ」と言っているだけだからである。「ハイビームにしろ」と明言しているわけではない。
そこで,この条文の2項を読むとこう書いてある。
2 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
つまり,対向車がある場合や他の車両の直後を進行する場合は,政令の定めに従って,ライトを消したり弱めたりする等ライトを操作しろと書いてある。
この「灯火の光度を減ずる」等の具体的な方法について,道路交通法施行令20条は下記のとおり定めている。
(他の車両等と行き違う場合等の灯火の操作)
第二十条 法第五十二条第二項 の規定による灯火の操作は、次の各号に掲げる区分に従い、それぞれ当該各号に定める方法によつて行うものとする。
一 車両の保安基準に関する規定に定める走行用前照灯で光度が一万カンデラを超えるものをつけ、車両の保安基準に関する規定に定めるすれ違い用前照灯又は前部霧灯を備える自動車 すれ違い用前照灯又は前部霧灯のいずれかをつけて走行用前照灯を消すこと。
二 光度が一万カンデラを超える前照灯をつけている自動車(前号に掲げる自動車を除く。) 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
三 光度が一万カンデラを超える前照灯をつけている原動機付自転車 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
四 トロリーバス 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
普通の車が該当するのは上記の2号だろう。つまり,ライトの光を弱めるか,又は下向きにしろと言っている。
まとめよう。道路交通法52条2項及び同法施行令は,対向車とすれ違う場合や他の車の直後を進行する場合,例外的に,ライトを下向きにする等の対応をしろと言っている。
そうすると,それ以外の場合は,「ハイビーム」にしなければならないということになる。
したがって,道路交通法52条1項で「夜はライトをつけろ」と言っているのは,原則として,「ハイビーム」を意味している,という結論になる。
しかし,普通に街中を走行する場合,対向車もあるし,直前車もある。つまり,道交法52条2項の「例外」が適用される。結局,「例外」であるロービームが許容される状況の方が事実上多くなるものと思われる。つまり原則と例外が逆転する。
なぜ,夜は原則ハイビームと法律で定められたのか。これには当然合理的な根拠がある。端的に言うと,ロービームだと障害物に気付いても止まれないのである。
まず,「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」120条によれば,ハイビームの照射距離は100メートル(同条2項1号),ロービームの照射距離は40メートル(同条6項1号)と定められている。
http://www.mlit.go.jp/common/001056415.pdf
そして,茨城県警の下記資料によれば,次の記載がある。
https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a02_traffic/archives/blockprint/pdf/h28/h28-101.pdf
下向きライトの照射距離は約40mです。時速60kmで走行した場合の停止距離は約40mで、歩行者がライトに照らされてからでは、事故回避が困難となります。
これがハイビームが要求されている理由である。
茨城県警は以前からハイビームの必要性の周知に熱心であり,毎月,交通事故かわら版の号外として「ライト切り替えによる交通事故防止」を公表している。
下記の画像は平成28年1月の号外(平成27年中の事故をまとめたもの)から引用したものである。
https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a02_traffic/archives/blockprint/pdf/h28/h28-101.pdf
茨城県内で起きた夜間の死亡事故37件,そのうちライト下向きが36件(97%),さらに上向きなら回避できた事件がそのうち19件(53%)と記載されている。
また,夜間の事故37件中,「右から横断」が19件(約49%)と記載されている。
これは下記のような状況だろう。
ところで,前掲「号外」によれば,平成27年中に茨城県内で発生した夜間死亡者37人のうち,22人(59.5%)が高齢者である。
夜間人通りの少ない道路において,車との距離を見誤って道路を横断してしまった高齢者がはねられる事故が多いのではないかと思われる。
こうやって見て行くとハイビームの重要性が良く分かる。しかし,さっきも言った通り,現状は原則と例外が逆転している。したがって,こまめにライトの切替えをするのは難しいと思う。
最も良いのは自動でライトの切替えをしてくれる機能をつけることだ。
今はそのような機能がついた車も開発されているらしい。
安全のために,このような機能がついた車を買うべきだろう。